ジャンデック・オン・コーウッド

 昨日、つい東京MXテレビをつけたら『松嶋・町山の未公開映画』という番組をやっていた。たまに見ていたんだけど、アメリカのものも紹介するので字幕だし、仕事が忙しいからと見ないようにしていた。ところが、つい見ていたら、これが面白い!

 ジャンデック・オン・コーウッドというシンガーソングライターの話なのだけど、ギターはコードを弾かず、メロディにしては珍妙なフレーズを単音で弾き、暗い詩を朗読するように歌っている。
 なんじゃこらと思いつつ、聴いていると、ついひきこまれる。アメリカでは、けっこう人気が出ているらしいのだけど、アルバムは通信販売。ジャンデックの写真はあるけど、人前には出てこない。

 謎に包まれたジャンデックは、実は精神を病んで病院におり、治療の一環として歌を歌っているのではないか、とか、物凄い金持ちの息子で、精神を病んでいるために、親が金を出して好きなことをさせているとか、さまざまな憶測をされている。(いずれも精神を病んでいるのが共通)
 孤独な男と思われていたのだが、突然、ナンシーという女性が歌う曲があったり、ドラムスが突然参加していたりする。
 電話でインタヴューに成功したジャーナリストが「仲間はどうやって作ったんだ」と訊くと、一分間の沈黙のあと「それは言えない」と答えたとか。
 謎が深い!

 町山氏は、ジャンデックは音楽を聴いたこともなく、ギターの弾き方もまったく知らないのではないかと言っていた。
 ヘンリー・ダーガーという死後に膨大な絵画が発見されて有名になった人がいるけど、この人を引き合いに出して説明していた。
 この人も絵は我流で、教育もほとんど受けたことがない。

 ダーガーは、清掃人として生涯を終えたけど、発見された絵に描かれた少女には、すべてちいさなペニスが描かれていた。このことについて、諸説あるけれど、町山氏は「おそらく女性の体を見たことがないからではないか」と言っていた。
 アメリカの片田舎で、人と交わることのない生活を送っていたら……テレビもビデオも映画も見てないとしたら、ポルノの存在も知らなかったろうから、それもあり得る話だ。

 ぼくは、お節介な先輩や友達に、猥褻な写真を見せられて、なるほどと思ったクチだが……。(いや、赤ん坊の妹を見ていたか)そうしたことがなければ、女もチンポがあると思って当然かも。以前のアメリカの片田舎なら、性教育も受けてないだろうし。

 ジャンデックとダーガーに共通することは、音楽や絵画の知識がなく、習うことや訓練などを経ずして創作しており、ともかく妙な魅力があること。
 じっくりジャンデックの音楽(といえるなら)を聴いてみたい。

 来週は、この番組の後編を放送するそうで、実物が出てくるかも。これは興味深い。絶対に見逃したくない!

※今回は、いつもの「ですます」調を止めてみた。一人称は「ぼく」にした。いろいろ試行錯誤のブログだ。
by ashikawa_junichi | 2010-07-10 18:29 | 四方山話 | Comments(0)
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