『小説家という職業』

『小説家という職業』という森博嗣さんの新書(集英社新書)を半分まで読みました。
 仕事のあいまに、ついつい面白いので一気に半分まで読んで、いかん!と本を閉じ、あとはいまの仕事が終わったら読む所存。
 しかし、凄い人ですねえ、森さんは。(さんづけで親しげに呼んでますが、面識はありません)
 森さんのような天才が書いた本ですから、小説を書こうという人の参考になるんだかならないんだか分からないのですが、一応プロの私には、実に耳の痛い言葉がありましたよ(-o-;)
 以下、引用します。

「もし、あなたが小説家を目指して頑張っているのならば、締切を守る誠実な作家になってほしい。それには、まず自分で立てた予定を守ること。その習慣をつけることが大事だ。1度でも破れば、10回守り続けてきたことが無になる。信頼というのは、築くに難く、崩れるに易いもの。1回くらいは、と考えているとしたら、それは信頼の意味が分かっていない不誠実な人間である。どんな仕事をしても中途半端になるだろう。根本的に考えを改めなければ、今以上の状況は望めない。」

 うーむむ……私は不誠実な人間だあ!!(°ο°;)ノ
 だって、書けないんだもん……というのは弱虫の言い訳。とにかく書くのだ!('◇')ゞ
 当たり前のことなんですけどね、この当たり前のことがなかなか出来ないのなら、プロ失格と言われても仕方ありません(T-T)
 これからは、なんとか予定を守ります!……守るように努力します!(いや、それじゃ駄目なのか……)

 森博嗣さんて、アイデアに詰まったり、展開に悩んだりいうことがなさそうです。凄い……。
 後半に、そこのところが書いてあるのかな……。あとのお楽しみにしよう。
by ashikawa_junichi | 2010-10-06 17:07 | 小説・本・仕事 | Comments(21)
Commented by ひじり at 2010-10-06 17:22 x
すみません、不誠実その2です。考えてみたら誠実だったことってあっただろうか? 買って読んでみようかな、でも、この商売やめないといけなくなりそうだからやめた。かえって書けなくなってしまいそう……。
Commented by 足立区のおじさん at 2010-10-06 17:41 x
不誠実その3です。
〆切は、守るに越したことはないけれど、守るために作品の質が下がるのは本末転倒である、と思います。プロなら、その両方をやれ、と言われたら、土下座するしかありませんが。
Commented by ashikawa_junichi at 2010-10-06 18:01
>ひじりさん
 森さんのこの本は、ビジネスとしての作家稼業について書かれているので、いままでのハウツー本とは違った面白さがありますよ。
 これからの出版業界についても言及していて、なかなかのものです。
Commented by ashikawa_junichi at 2010-10-06 18:07
>足立区のおじさん
 もちろん、質は下げずに両方やれという意味です。
 池波正太郎や立原正秋も同じようなことを書いてました。井上ひさしは、締切りを大幅に破ってしまうので、池波さんによく思われてないのを感じていたそうです。直木賞の選考会などにも遅れてしまうので。
 でも、離婚したときは暖かい言葉をかけていただいたと感謝してました。
 あら、話がズレてしまいましたね(^o^;)

 まあ、森さんや池波さん、立原さん(さんづけで失礼かなあ)の言うことはもっともとして、なるべく締切を守るように努力するしかありませんね。
Commented by 足立区のおじさん at 2010-10-06 21:13 x
しかし、この場合の「〆切」って、雑誌の場合なんでしょうか?それとも文庫を含む「書き下ろし長篇」の場合なんでしょうか?書き下ろしの場合は〆切にかなり幅があるので、ちょっと話が違ってくると思うんですが。
シナリオ作家の早坂暁氏の「逃げ方」は、池波正太郎先生にすれば切腹ものだったんじゃないかと。僕でも呆れ果てるほどのひどい「〆切からの逃げ方」ですので。
Commented by ashikawa_junichi at 2010-10-06 21:38
>足立区のおじさん
 そのへんについて詳しくは書いてないんですが……森さん自身はノベルスの書き下ろしが多いと思います。
 森さんは、出版社側にも苦言を呈しているんですよ。なぜ、最初にちゃんと契約をしないのだと。納期に遅れたら原稿料や印税を何パーセントカットするとかペナルティがないのがおかしいと。

 漫画の世界も手塚さんが、締切り間際に逃げるのが格好いいという悪しき風習を作ってしまった感がありましたが……。

 池波さんも森さんも「職人」であろうとしているところがあると思います。納期にちゃんとしたものを納めるのが職人であるということだと思います。

 ……で、私の不誠実さは、締切り守れずに発売月まで遅らせてしまったことです(-o-;)
 しかも、もう3度も……。ああ、駄目な男ですorz
Commented by ashikawa_junichi at 2010-10-06 21:42
能力以上に仕事を引き受けてしまったのがいけないのでしょうねえ……。いかんいかん。
Commented by 足立区のおじさん at 2010-10-06 23:21 x
しかし、森さんはどうしてそこまで言うんでしょう?他の作家の〆切の守らなさすぎにそんなにムカつく理由は何なのでしょう?他の作家の皺寄せとか何かの迷惑を被っているのでしょうか?ただの義侠心?おれがこんなに守ってるのにお前らはどうしてダメなんだ!と言う怒りなんでしょうか?
Commented by ashikawa_junichi at 2010-10-06 23:40
>足立区のおじさん
 国立大学の建築科の先生で、出版の世界の慣行に驚き呆れたというところのようですよ。小説執筆をビジネスととらえているので、納期に遅れて、それがおおごとにならないのが不思議なようです。
 それと、べつに森さんはムカついているわけではなく、これから小説家になる人のために、約束は守りましょうと説いているだけのようです。
 そこのところを、いま守れていない私が、過剰反応しているのであります(^o^;)
 それと、ご本人はすらすらと書けて、遅れることがないようです。うらやましい限り。
Commented by 世田谷丸 at 2010-10-07 11:33 x
 芦川さんこんにちは。

 私は、新聞、雑誌等、定期刊行物の〆切を遅れたことは一度もありません。単行本は別ですが。ところで、

>なぜ、最初にちゃんと契約をしないのだと。納期に遅れたら原稿料や
>印税を何パーセントカットするとかペナルティがないのがおかしいと。

 これは変では? 私も最初に契約するのは大切だと思いますが、原稿料、印税のカットはおかしいですよ。特に印税。印税とは何かという問題です。

 印税というのは、<著作権使用料>ですから、それが納期の遅れなどによって減額される、というのは、理屈に合わないように思います。原稿料に関しては……うーん、原稿料というのも、原稿の買取価格ではなく、当該原稿を一回掲載するための(契約によっては複数回)、著作権使用料ですから、これもまた、納期に遅れなどによって減額されると言うのはおかしい。

 しかし、納期(〆切)を明確にした契約の場合、それを遅れると、なんらかの損害賠償は発生しましょうね。
Commented by 世田谷丸(承前) at 2010-10-07 11:34 x
 ただ、これも難しいので、そうなると、版元側も刊行日をきちんと明記した契約にしなければならない。

 しかしですよ、そうしますと、納期に届いた原稿が、直しが必要であっても、それをどうしても、契約書に明記された刊行日に刊行する義務が発生する。事前に期日を明記した契約、というのはそういうことですから。

 それが守れない場合は、とうぜん、こちらのほうも損害賠償の対象になるわけですね。

 そういったことが、<小説>という特殊賞品において可能かどうか……。ちょっと机上の空論のように感じました。

 ナマイキなことを書いてしまいました。汗顔の至りであります。
Commented by 足立区のおじさん at 2010-10-07 12:03 x
冷静に考えてみると……。
プロなんだから、約束を守るのは当然。
というルールを自分に課すことは大切だ、と言う意味に取りました。
〆切という約束。クオリティに関する約束。

で、世田谷丸さんもお書きですが、「納期」に遅れたらペナルティというなら、ゲラ段階で出版中止とか、出版社側の都合でボツになった場合とかの契約違反条項もきちっとしておかなければ、それは「不平等条約」になりますよね。
映画の世界ではムチャクチャな約束違反が横行しますが、出版業界ではそれが殆どないけど、皆無でもありません。
Commented by ashikawa_junichi at 2010-10-07 16:58
>世田谷丸さん
 こんにちは♪
 そう言われてみればそうですよね。損害賠償のほうが分かりやすいです。
 森さんは小説を「特殊商品」と考えてない気がします。いや、特殊ではあっても、契約事項はもっとはっきりと事前にすべきだと言いたいのでしょう。
 グズな私は、現状に助けられているわけですが(^o^;)
Commented by ashikawa_junichi at 2010-10-07 17:01
>足立区のおじさん
 平等に契約しないと作家サイドがバカを見ますもんね。
 アメリカではエージェントが入って、そこのところをハッキリとさせてるんでしょう。
 そういえば某〇ス〇ックを〇山さんが訴えて裁判になったことがありましたねえ……。経緯は詳しく知りませんが。
Commented by 足立区のおじさん at 2010-10-07 17:20 x
「特殊商品」を言い出せば、新聞も出版物も「再販制度」で価格が維持されている、特別扱いの商品ですよね。
アマゾンで森さんの本は買いましたが、読者の声がいろいろで、面白かったです。常に物議を醸している森さんだから、特に違和感はなかった、という声に、なるほどと思いましたが。
とかなんとか言っておりますが、ワタクシ、本日、編集氏に〆切の件で相談して、厳しい叱咤激励を受けました。出版社にだって販売予定や販売戦略はあるので、逆に〆切があってないような状態だと、期待されていないことになるわけで……。〆切に追われる位置がハナ、だと思います。しみじみ。
ところで、日本映画だと完成がずれ込んでも特に金銭的な話にはなりませんが、黒沢がフォックス資本で撮った「影武者」は、完成が遅れたので、フォックスに違約金を払ったはずです。フォックスと言えば「トラ!トラ!トラ!」の時も、黒沢と「契約と違う」とずいぶん揉めた経緯がありました。映画は、動く金が違いますが。
そのアメリカでの出版契約はどうなっているのでしょうね。〆切に遅れた場合のペナルティは記されているのでしょうか?
Commented by 足立区のおじさん at 2010-10-07 17:23 x
わ。誤字脱字があったので削除して書き直そうと思ったら、削除PWを忘れてしまいまして……。「〆切に追われる位置がハナ」の『位置』は『ウチ』の間違いです。

それと、書籍は古書での販売はありますが、新刊の場合は書店の判断で値段を下げることは、一部の出版社のモノを除いて、出来ませんよね。
Commented by ashikawa_junichi at 2010-10-07 19:53
>足立区のおじさん
 アマゾンのレビューを読んできました。
 感想も面白いですね。
 たしかに森さんだからこその本で、執筆に関することも森さんだから出来るという感じです。
 ただ、重要なのは「とにかく書くこと」というのは、すべての小説指南書に共通のことではないかと思います。(いや、違うのもあるかも)

 締め切りをやいのやいの言われるうちが、本当に華ですよね。言われないでどんどん書き上げるのが、もっともよいことですが、まあ2番目によいことです(^o^;)

 アメリカはビジネスライクですからねえ……ペナルティの条項もあるんじゃないでしょうか。
 それに英語圏は広く、一冊当たれば巨額な金が動くので、まず書き上げて、それを各出版社で権利獲得を競わせる……つまりオークションにかける、なんてことも行われているようですよ。
 エージェントの腕でかなりの差が出ることもありそうですね。

 森さんは、印税の比率が一律なのがおかしく、当社は20%出しますということがあってもよいとも書いてました。
Commented by 足立区のおじさん at 2010-10-07 20:41 x
でも、版元で初版部数に違いはありますし、その後だって……。
売れてる時はいいけど、ダメになったらポイ捨ての版元もあるし、その逆で面倒見のいい版元様もあります。数字にはこの違いが出ません。だから、数字だけで判断すると、この世界はギスギスするだけのように思います。その意味で、グローバリズム反対!
って、話が逸れましたね。
Commented by ashikawa_junichi at 2010-10-07 20:47
>足立区のおじさん
 そうですね、森さんだから言えることなんでしょうねえ(^o^;)
 やりたいことがあって、その資金を小説で稼いだし、余生を送る金も蓄えたから、小説からは徐々に撤退するんだそうです。
 出版界のグローバリズムには、私も反対!です(⌒^⌒)b
Commented by 足立区のおじさん at 2010-10-08 08:56 x
さきほどアマゾンから届いたので、要所をパラパラと読んだのですが……これはやっぱり、森さんだから言えたし書けたことだ、と思います。というか、厳しいルールを課して守るから、二足のわらじが穿けたのでしょうし、書き続けられたのでしょう。で、ご本人は、その事を特別なことだとは思ってらっしゃらない。イチローが毎日厳しいトレーニングをしていても「こんなの、当然のことでしょう」と言ってしまうのと同じ。
僕は、「孤高の存在」だと感じました。落ち着いたらじっくり読みますけど。
Commented by ashikawa_junichi at 2010-10-08 18:39
>足立区のおじさん
 ほかのレスにも書きましたが、個人的なことの書いてあるハウツー本のほうが面白いですね(^o^;)
 あんまり参考にはならないんですが……でも、やる気にはなるんですよ。締め切りも、もっと必死に守ろうって気になりました。
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