わたしがドモリになった原因

 生まれつきのドモリのかたもいらっしゃるのでしょうが、わたしは少年期のある時期からドモるようになりました。
 なぜドモるようになったのか、母親から教えてもらったことがあります。
 小学校低学年のときに、友人と下校していて、うちの近くの開いたままのガレージに友人が入り込み、車にキズをつけました。わたしは外で見ていたのですが、友人がなぜキズをつけたのかは覚えていません。
 その日のうちか後日かに、車の所有者(あるいはお抱えの運転手)が怒鳴り込んできました。
「お宅の子どもが車にキズをつけたんじゃないか」
 それを聞いた父親が、本当にやったのかわたしに訊いたのですが、わたしは応えられません。応えられないのはやった証拠だと、父親は激怒し、わたしの頭を拳骨でこっぴどく殴ったのです。
 わたしは青くなってブルブルと震えていたそうです。
 父親の剣幕があまりに凄くて、運転手は「まあ、いいですよ」といって帰ってしまったと母親がいっていました。
 このときから、わたしのドモリが始まったそうです。
 後日、友人が車にキズをつけているのを見た近所のおばさんがいて、
「淳ちゃんは外にいてなにもしてなかったわよ」
 と証言してくれたので、嫌疑は晴れました。

 なぜ、わたしは車にキズをつけていないといえなかったのか……なんとなく覚えているのですが、友人がキズをつけているのを見ていて止めようとしなかったから、共犯者のような気持ちがあったのだと思います。
 でも、やってないことはやってない。そこのところを、どういおうか迷っていたところに、父親にゴツンときつくやられたわけです。抗弁の余裕を与えてもらえなかったことが、焦るとドモる原因ではないかというのが母親の見解でした。
 父親はそれを認めていませんでしたが、わたしのドモりを心配して、治療のために、さまざまなところへ、わたしを連れていきました。
 どのような治療を受けたのか。そして、その治療は功を奏したのか?
 次回に書きます。
by ashikawa_junichi | 2011-12-08 18:44 | 四方山話 | Comments(0)
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