伊藤先生のこと

 いま問題になっているスポーツ部の体罰とは、ちょっと違うけど、私が受けた体罰のことを考えていて、伊藤先生のことを思い出した。

 中学校のころだけど、放課後に怒られたことが何度かある。
 なんで怒られたか具体的なことは忘れてしまったけど、まあ悪ふざけをして先生に迷惑をかけていたのだろう。
 国語の伊藤先生は鼻毛が出ていたので「ハナゲ」という徒名だった。
 この伊藤先生に見つかると、こんこんと説教をされた。たしか最低15分くらいは説教された気がする。これが辛かった。
(早く終わらないかな)
 と、そんなことばかり考えていて、説教の内容は右から左に聞き流していた。いや、悪いことは分かっていたから、いまさらいわれなくても……という気分だった。

 あるとき、同じことで、ほかの先生に見つかった。この先生は、いきなり平手打ちをして、それで終わり。
(これは楽だなあ、平手打ち歓迎)
 てな気持ちだった。

 でもね、伊藤先生は素晴らしかった。忙しいのに15分、いや、それ以上だったときもある。貴重な時間を割いて、説教をしてくれたのだ。
 あとになって、本当にいい先生だったなあと思う。いや、当時も薄々は感じていたんだ。説教が長いからウザッたいと思っていたけど、嫌いじゃなかったもんな。
 だから、漫画部を作ったときに、顧問になってもらった。はっきり意識してなかったけど、慕っていたんだと思う。
 でも、伊藤先生は美術の先生に気がねした。ぼくらは、漫画はストーリーもあるのだから国語の先生がいいんだと説得したんだけど、すぐに美術の先生に代わった。美術の先生に不満があったわけではないから、それでもよかったんだけど。

 ともかく、いまはあらためて、伊藤先生にありがとうといいたい。
by ashikawa_junichi | 2013-01-15 17:36 | 四方山話 | Comments(0)
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