『2時っチャオ!』の恐怖

 いままでTBSの『2時っチャオ!』を見ていたのですが、あれれ???という疑問符がいっぱい湧いてきました。
 取り扱っていた話題は、愛知のフィギュアスケートの元コーチが教え子に対して暴行したという容疑。
 逮捕されているけど、まだ容疑者の段階ですよね。極めて黒という印象は拭えませんが、でもやっぱり、まだ犯罪者と決まったわけではなく、容疑者であることに変わりはありません。
 本人の供述は2転3転したあとに、いまでは否認しているとか。
 それを、この番組では、黒と決めつけていて、コメンテーターも、完全に犯人扱いしてました。
 警察が逮捕したということは、証拠を固めて、それなりの自信があるのでしょう。それをもって、番組では、犯罪者であると確信しているように受け取れます。
 でも……警察がどのように自信を持っていようと、報道する人たちは、もっと慎重にしてほしいと思うのですよ。
 あの冷静な山田五郎さんさえ、犯罪者と決めつけたあげくのコメントをしていましたが、非常に残念です。
 犯罪者であるに違いないという印象を持っていても、それを公の場で決めつけてはいけないと思うのです。まあ、みんなそう決めつけていれば、バッシングは受けずに安泰なのでしょうけれど。
 決めつけるなと言うと、バッシングされるのでしょうか。
「被害者の中学生の身になってみろ! お前は血も涙もない人非人だ」
 とか。
 被害者は災難であり、可哀相です。同情を禁じ得ません。
 でも、容疑者が犯罪者であるかどうかは、また別のことです。可哀相だからと言って、裁判で決まってもいないことを、さも決まったかのように言うのは問題だと思います。

 僕は、元コーチを擁護するつもりはありません。まだ、犯罪者であると認定されてもいないのに、決めつけるのはどうかと疑問に思うだけです。
 
「疑わしきは罰せず」の原則があります。
 報道では、濃厚に疑わしい、というだけで犯罪者として扱っています。
 この国の裁判でも、この原則が忘れられているような感じを受けます。状況証拠だけで有罪とする風土です。
 恐ろしいです。

 テレビ報道の感情過多は、先日の山口母子殺害事件の裁判でもありました。
 冷静に報道されることを望みます。

『2時っチャオ!』というのは、報道バラエティで……つまりバラエティだから、視聴者が面白ければよいのだ! という意見がありそうな予感。
 そんな番組を見ている僕が悪いのかな???
by ashikawa_junichi | 2008-06-05 15:32 | 四方山話 | Comments(2)
Commented by anrianan at 2008-06-05 15:57
他のニュース番組でも、すでに容疑者=犯人の報道です。
顔写真もバッチリ出てしまっているし・・・・・・。
相手の13歳の女の子立ち会いの実況見分というのに、私は驚きました。
当然のこととはいえ、13歳の女の子がそのことをあからさまに言わなければならないというのは・・・・・・、ちょっと考えると残酷な気がしました。
Commented by ashikawa_junichi at 2008-06-05 16:13
>anriananさん
 13歳の子がそこまでしているのだから……という気持ちも、報道側にあるのでしょうね。
 それに、それだけ確証があるということなのでしょうか。
 でも、やっぱり報道は先走りすぎていると思うんですよねえ……。
 松本サリン事件のようなことにならいでしょうけれど……。
 
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