ひとり卵半分と初詣

 元日にすき焼きを食べたことを書きましたが、すき焼きで思い出したことを。

 子どものころ、すき焼きは同級生たちのご馳走で、
「今日はうちはすき焼きなんだぜ」
 と、自慢する友だちがけっこういました。
 なんで?と私は思ったものです。そんなに美味しいものかと。
 長じて、友人の家ですき焼きを食べたときに、ああなるほどと思ったものです。というのは、ずいぶんと甘かった。
 私のうちのすき焼きは、砂糖をどばどば入れないので、極めて上品な味付け。逆にいえば、物足りなかったのですね。

 つぎに思い出すのは、卵はひとり半分しか与えられなかったことです。卵は高価だったのですよ。
 江口寿史の漫画に、昭和30年代の家庭の日常を描いたものがありましたが、ひとり卵半分のくだりがありました。
 当時は映画『泥の河』と同じで、夏は男の子はみな同じ格好をしていました。ランニングに半ズボンです。
 比較的裕福な家の子は、そのランニングが白いのですが、貧しい家の子は醤油で煮染めたような色をしてました。かくいう私は、その中間くらいだったでしょうか。

 さて、今日は所要があって外出したのですが、そのあとに近所の神社で初詣をしました。夕刻近いのに、並んでましたよ。
 20年以上前は、大晦日の夜は並ばずにすんだのですが、急に増え始めたと思ったら、ずーっと混んだままです。 地元の神さまも喜んでおられるでしょう。

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by ashikawa_junichi | 2014-01-03 17:14 | 日常 | Comments(0)
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