巨泉はヒストる!

 映画好きだった親父が残した戦前のドイツ映画&フランス映画の音楽CDを聴き終わったら、つぎにナンシー・シナトラを聴きたくなった。懐かしいものに触れていると、さらに、また懐かしいものに触れたくなるようだ。中学時代に初めて買ったレコードがナンシー・シナトラの『YOU ONLY LIVE TWICE』だった。当時のヒット映画『007は二度死ぬ』の主題歌だ。そして、すぐにナンシーのLPも買ったのを覚えている。ナンシーのセクシーな声の魅力のとりこになっていた。いまはレコードは処分してしまい、ベスト盤のCDを持っている。
 そのCDに父親のフランク・シナトラとデュエットで歌っている曲が入っていた。フランク・シナトラを聴くのは久し振りだ。
 ふと、ずいぶん前(50年以上前)のラジオ番組を思いだした。大橋巨泉の音楽番組だ。ジャズ評論家でもあった巨泉は、シナトラ(フランク)はもっとも歌が上手い歌手だといっていた。トニー・ベネットも上手いけれどスマートじゃない、どこか媚びがあるといっていた記憶がある。(その言葉ははっきり覚えてないが)ちなみに、日本人の女性歌手では元の妻だったマーサ三宅が一番だといって褒めていた。
 その音楽番組のコーナーに『巨泉はヒストる!』というのがあった。『ヒストる』というのはHISTORYにかけている。ドラマ仕立てになっていて、1930~40年代のアメリカにタイムリープして、そのころの歌手を登場させて音楽を流し、往年のアメリカの雰囲気が漂ってくるものだった。アニタ・オデイという歌手の名前を知ったのは、このコーナーだったのを覚えている。
 CDで娘と歌うフランク・シナトラの声を聴きながら、あの番組は楽しかったなあとしみじみ思った。また聴きたいが、音源は残っていないだろう。
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by ashikawa_junichi | 2019-01-09 00:09 | 音楽・アート | Comments(0)
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