アイアマンガー三部作!

 遅ればせながら、エドワード・ケアリーの『堆塵館』『穢れの町』『肺都』の『アイアマンガー三部作』を読みました。
 イギリスのヴィクトリア朝時代のロンドンとその周辺が舞台なので、ゴミと汚物にまみれた話が展開します。いや、史実に輪をかけた凄まじい汚さ。これを通しで読んだので、こちらも汚物が身体についたような気分。しかも、途中にヴィクトリア朝時代を舞台にした映画『スウィーニー・トッド』を観たので、さらに悪臭をまとった気分。
 というのは、ちょっと大袈裟で、しかも、そうした汚い世界がけっこう魅力的なんですよね。
 この物語は、搾取されたりしたり、虐げられたり、虐げたり、さまざまな人々、階級のひとたちの裸の姿が活写されています。ビクトリア女王まで。
 三巻まとめて買ったので、1万円以上しました。読むのが嫌になったらどうしよう?と心配もありましたが、杞憂でした。とても面白かったですよ♪
 ちなみに、この物語を江戸時代に舞台を移しとしたら、アイアマンガー一族は弾左衛門や車善七が統べる人々で、彼らが特殊能力を持っており、幕府と闘うことになる……というような話になるのかも???……でも、江戸はロンドンよりも、ずいぶんと清潔な都市だったから、汚物にまみれた話にはなりませんね。

 つぎは、積読で未読のディケンズ作『デイヴィット・コパーフィールド』でも読もうかな。でも、ずいぶん前に買った文庫四巻は、字が小さすぎて辛そう……。
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by ashikawa_junichi | 2019-12-29 00:18 | 小説・本・仕事 | Comments(0)
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