『パーフェクトデイズ』を観て気になった『11の物語』のヴィクター

 映画『パーフェクトデイズ』に出てきたパトリシア・ハイスミスの『11の物語』が気になりました。主人公のところに家出してきた姪が、母親に連れ戻されるときに「わたし、ヴィクターみたいになっちゃうかも」というようなことをいうのです。それは、主人公が姪に貸して、さらに欲しいというのであげてしまった文庫本『11の物語』に出てくる人物のようで、主人公は読んでなかったのか内容を忘れたのか、気になってしまい古本屋で探し出して100円でもう一度手に入れます。
 主人公と同じように、彼女がなにを伝えたかったのか気になったぼくは、ウェブで探したのですが版元では品切れでした。古本がいろんなところで出品されていましたが、ほとんど3万円台、安いのはメルカリで7千円くらい。(どこかの古本屋で100円均一の箱のなかにある可能性もあります。そこで買って、高く売るのをせどりというのでしたっけ。それはともかく) ぼくは、そんな高値を出してまで買う気にはなれず、図書館のHPで検索して見つけたので、予約して借りようとしましたが、図書館カードが古いせいなのかウェブで予約ができません。図書館にいって手つづきをせねばと思っていたのですが……、
 なんとなく家にあるような気がしてきました。読んではいないのですが、ずっと以前に買ってそのままどこかに置いたままになっているような気が……そして、3日間、気が向いたときにほんの少しずつあちこち探してみたら、本棚の奥にあったのです! 同じ作者の『殺人者の烙印』も。
 早速読んでみました。ヴィクターは『すっぽん』という作品に出てきました。いやはや○○な結末です。ううむむ……。
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 これは1993年の7刷です。そのあと黄色い新装版が出ているようで、それが高値のようです。ぼくの持っているのと同じ表紙の版は古すぎて状態がよくないのか7000円くらいで売っていましたが、これは状態がよいですよ♪ 売るつもりはありませんが。

 

by ashikawa_junichi | 2024-03-30 00:07 | 小説・本・仕事 | Comments(0)
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