『宝生の能』で「雲林院」「箕被」「土蜘」を観る!

 18日土曜日の午後、水道橋の宝生能楽堂へ。『宝生の能』の定期公演で能「雲林院(うんりんいん)」狂言「箕被(みかづき)」能「土蜘(つちぐも」を観賞。
                 
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 能「雲林院」は幽玄そのもの。「伊勢物語」を愛読している公光は霊夢に導かれて紫野の雲林院へやってくる。そこに現れた老人の言葉にしたがい、そこで一夜を過ごすと、夢の中に在原業平が現れ二条の后との恋路を思い返して舞を舞う……シテの東川尚史さんの佇まいは業平とはかくも凛とした色気のある人物だったのかと思わせます。なかなか見応え聴き応えがありました。ただ、ちょっと長い。まだ能観賞の修業が足りないのか、途中眠くなってしまいました(^^;
 狂言「箕被」は連歌を中心に据え、笑いの少ないかわりに風流な話でした。夫婦の話。
 能「土蜘」は躍動感溢れる演目でした。シテの葛野りささんの張りのある声は土蜘蛛にピッタリです。土蜘蛛って女性のイメージがありますからね。(これはわたしの勝手な印象です。僧侶に扮して現れるので男性なのか)放たれる真っ白な蜘蛛の糸の場面が何度もあって、楽しめました。そしてなにより、謡と囃し方の競演(女性が多かったです)が素晴らしかった。いやあ、ちょっと興奮しました。
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 終了後、歩いて神保町へ。カレーの『共栄堂』に駆け込み、今回はビール小瓶に贅沢にもビーフのソース大盛りです。ご飯はちょっと少なめに。ということは、共栄堂特有の女性向けの盛りつけになるかなと思ったら、そのようでした。この男性と女性のライスの量を変える制度というか習慣というか店の取り決めは、大食らい女性には不興を買ってます。まあ、最初に「男盛りで」といえばよいことなのですが。今回、ソースがちょっとぬるかったのが残念。でも、相変わらずの美味しさに満足して帰宅。
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 夜中にはナイト・シャラマン監督の『ヴィジット』を観て「土蜘」からつづけてホラー祭り。(映画はイマイチでしたが)ともかく、よい一日でした♪

by ashikawa_junichi | 2024-05-19 18:15 | 映画・演劇 | Comments(0)
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